根本が白い白髪と、根本が黒い白髪。
年齢を重ねるにつれて、気になってくるのが白髪です。
日本人の場合、基本的に地毛は黒や茶色などの暗い色素の髪の毛なので、白いカラーはどうしても目立ちますし、老けて見られがちです。
それゆえに染めたり抜くなどのケアを実施しているケースも多いのが現実です。
ところで時折根元は白いのに他は黒かったり、逆に根元は黒いのに他は白いといったように、一本の髪の毛でもカラーが異なっていることもよくあります。
これは髪の毛のカラーのメカニズムが関係しており、白髪についても基本的にはこのメカニズムが影響しています。
それは髪の毛を黒くするメラニン色素の有無であり、黒髪の場合はこのメラニン色素がしっかり含まれているのですが、メラニン色素が含まれていない状態だと、髪の毛は黒ではなく透明となり、それが光の関係で白く見えてしまいます。
またメラニン色素については、メラノサイトという色素細胞もしくはメラノサイト幹細胞が作り出していて、メラノサイトの下には毛母細胞があり、さらにその一番下に毛乳頭が存在しています。
毛乳頭は毛細血管から栄養分および酸素をもらっていて、それを毛母細胞やメラノサイトに供給しています。
そしてメラノサイト幹細胞は髪の毛が抜けて次の髪の毛が生える際、メラノサイトを毛乳頭へ送り込みます。
こういったメカニズムによって通常は髪の毛のサイクルが保たれているのですが、通常通りのサイクルやシステムが何等かの原因で狂ってしまうと、黒髪でなく白髪が生えてしまうことになります。
そのシステムを狂わせる原因としては加齢もありますが、それ以外にもストレスや紫外線、栄養不足や生活の乱れなども関係してきます。
ただしこういった髪の毛の正常なシステムに故障が生じたとしても、毛母細胞が生きている限りは髪の毛の成長は続きます。
なのでメラノサイトが機能しない白い毛が誕生するということになります。
つまり根元が白くて他は黒い髪の毛は、故障が出始めた証拠でもあります。
とくにこの場合は加齢よりもストレスや栄養不足、生活の乱れなどによる影響が強い傾向にあるので、睡眠や食事内容、運動などの生活習慣の見直しや紫外線対策、ストレスを上手に解消させるようにして、白髪ケアをするようにしましょう。
それとは逆に根元は黒くて他は白い髪の毛は、白髪が改善してきている証拠でもあります。
よってこの場合は気になる白い部分だけをカットすれば問題なく、染めたり抜くなどの、頭皮や細胞にダメージを与えるような対策はしないほうがいいです。