ヒアルロン酸注入術の注意点とは
豊胸術の中でも、ダウンタイムが短くすむ事などから人気のヒアルロン酸注入術ですが、手軽に行いやすい一方でいくつかのデメリットも存在しています。
ヒアルロン酸注入術の特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう!
ヒアルロン酸注入術の特徴
ヒアルロン酸を主な材料として作られているジェル状の注入物を、バスト内に注射する事でバストのボリュームアップを行う美容整形術で、豊胸術の中でも手軽に行いやすい治療であることからプチ豊胸などとも呼ばれています。
ヒアルロン酸は元々人の体の中でも作られている成分で、肌の保湿機能として働いたり、関節のクッションなどとしての役割を持っているものです。
元々体内に存在している成分なので、注射を行っても安全に使用する事ができます。
豊胸術としてヒアルロン酸注入を行う際の最大の特徴はその手軽さで、シリコンバッグを注入する術式や脂肪吸引によって採取した脂肪をバスト内に注入する「脂肪注入術」は少なくとも1ヶ月以上のダウンタイムと、傷跡が目立たなくなるまで1~2年程度の時間が必要となりますが、ヒアルロン酸注入術であれば1週間程度入浴やうつ伏せを控えるといった軽いダウンタイムだけで終えることが出来ます。
また、他の豊胸術の場合は1日がかりの治療となる事や、数日間は治療箇所の固定などが行われるため治療に向けての休みなどを調整する必要がありますが、ヒアルロン酸注入であれば治療時間も非常に短く、クリニックの空き状況などによってはカウンセリングの当日に行うことが可能なケースもあるくらい、負担の少ない治療です。
こうした手軽さから「とにかく一度豊胸してみたい」という方に特に人気の高いヒアルロン酸注入ですが、一方で注意が必要なポイントもありますので、治療を検討する場合はしっかりとデメリットも含めて検討するようにしましょう。
ヒアルロン酸注入による豊胸術の7つのデメリット
①効果の持続期間が短い
他の豊胸術と比較して、最も大きなデメリットは効果の持続期間が短いという点です。
ヒアルロン酸は体内でも作られている成分とご紹介しましたが、体内では日々新しいヒアルロン酸が作られ、一方で古くなったヒアルロン酸を分解していくという機能があります。
そのため、注入したヒアルロン酸を分解していくという機能があります。
そのため、注入したヒアルロン酸も時間が経過するのに合わせて徐々に分解されていってしまい、最終的にはすべて無くなって元の状態に戻ってしまうという点がデメリットです。
なお効果の持続期間については多くのクリニックで2~3年と紹介されていますが、これはヒアルロン酸が完全になくなってしまうまでの期間です。
実際には注入直後から徐々に減少していくため、注入直後の大きさを実感していられる期間はもっと短く、注入後半年から1年程度が経過する頃にはボリュームが減ってきたと感じる可能性が高いでしょう。
効果を長持ちさせるためには注入するヒアルロン酸ジェルの品質や医師の注入技術が重要で、特にヒアルロン酸ジェルの品質は大きな影響があるため、正規の薬剤を取り扱い、品質管理を適切に行なっているクリニックを選ぶようにしましょう。
②しこりが出来てしまうことがある
ヒアルロン酸は元々体内に存在する成分だとはいっても、体にとっては急に異物が入り込んでくる状態になりますので、防衛反応が働いてヒアルロン酸を皮膜で包み込み、体に外を及ぼさない状態にする場合があります。
これ自体は体の正常な反応ですが、この場合はヒアルロン酸の注入箇所にしこりが出来る状態となってしまい、硬さを感じたり、皮膚に凹凸が出来たり、場合によってはバストの形に歪みが出来たりといった原因となります。
しこりは特に一度に沢山のヒアルロン酸を注入した場合に作られやすく、注入するヒアルロン酸の分量を調整したり、細かく分散させて注入するなどでリスクを抑える必要があります。
また、ヒアルロン酸の品質が悪く薬剤の粒子が均一で無い場合などでもしこりに繋がりやすくなりますので、やはり品質がしっかりしたヒアルロン酸を使用しているクリニックを選ぶことが重要です。
しこりができてしまった場合でもヒアルロン酸を分解する薬を注入する事で解消は可能ですが、場合によっては症状が進行して炎症となってしまったり、ヒアルロン酸を溶かすだけでは完全な除去が難しくなってしまうケースもあるため、早めの対応が必要です。
③注入できる量(大きくできるサイズ)に限界がある
一度に大量のヒアルロン酸を注入すると「しこり」ができやすくなりますが、そもそも皮膚の伸びる限界などもあるため、ヒアルロン酸による豊胸術はバストを大きくできる限界があります。
リスクを避けながら注入する場合は注入できる限界量が片方のバストあたり100cc程度で、これはだいたい2カップくらいのボリュームアップになる分量です。
そのため、ヒアルロン酸注入は「とにかく大きくしたい」という場合には不向きで、どちらかというと形を整えてより綺麗なバストにみせたいという要望に応える治療といえます。
④腫れや痛み、内出血がある
ヒアルロン酸注入は豊胸術の中ではダウンタイムが短くすむ術式ですが、それでもバスト内部に注射器で注入を行っていく治療ですので、腫れや痛み、内出血といった副作用は生じます。
腫れや痛みについては殆どの場合で1週間程度で解消されますが、体質や治療の内容などによっては1ヶ月程度、胸が張ったような痛みを感じるケースもあります。
また、場合によっては麻酔などによって炎症が生じてしまう事もあり、この場合は腫れや痛み、赤みなどが一定期間続いてしまう事もあります。
炎症が発生している場合は内服薬による治療を行ったり、場合によってはヒアルロン酸を溶かしてリセットする必要がある可能性もありますので、早めにクリニックに相談して治療を受けるようにしましょう。
⑤仕上がりが硬く感じる
豊胸術で使用されるヒアルロン酸のジェルは、比較的粒子が大きめで硬さのあるものが使用されます。
これはバストをしっかり持ち上げるためとなるべく長期間持続させるためで、顔の治療などに使用されるものと比べると、触った時にかなり硬いと感じやすいものになっています。
ヒアルロン酸注入では乳腺より奥、脂肪に覆われた箇所に注入を行う事で不自然さが出ないように治療が行われますが、皮膚表面に近い部分などに注入がされた場合は触った時に硬さを感じやすくなるでしょう。そのため、特に元々のバストのボリュームが少ないと硬さを感じる可能性が高いといえます。
なお、注入位置が適切であっても術後1~2週間程度はバストが張っている事から硬く感じやすいので、治療直後に硬いと感じても2週間程度は様子を見るといいでしょう。
⑥血管閉塞のリスク
ヒアルロン酸注入には、血管に入り込んでしまい血流を止めてしまう「血管閉塞」のリスクがあります。
血管閉塞が起こることは非常にまれではありますが、この状態になってしまうと血管が詰まることによって細胞が酸素や栄養を受け取れない状態となってしまい、壊死してしまうといった重大なトラブルとなるため、早期に治療を行う必要があります。
血管閉塞を起こした場合はヒアルロン酸を溶かす薬剤でリセットする事で、症状を回復させることができますが、細胞の壊死などが生じている場合はその他にも手術などが必要となる可能性がありますので、とにかく早めに医療機関へ相談するようにしましょう。
⑦感染症やアレルギー反応のリスク
血管閉塞と同様にこちらも非常にまれなケースではありますが、使用する器具が不衛生であったり、治療後のケアが不適切である場合に菌が内部に入り込んでしまい感染症を引き起こす可能性があります。
また、体質によっては注入された薬剤にアレルギー反応を起こしてしまう可能性もあります。また、体質によっては注入された薬剤にアレルギー反応を起こしてしまう可能性もありますので、こうしたトラブルが生じた際に適切な対応を行えるクリニックで治療を受けるようにしましょう。
ヒアルロン酸注入術を受けるにあったって
ヒアルロン酸注入術は、低リスクで手軽に受けられる治療として人気ですが、一方で注意が必要なデメリットもあるため、クリニック選びがとても大切です。
①使用するヒアルロン酸製剤の仕入れや管理が適切である
ヒアルロン酸注入では、使用する製剤の品質でその効果が大きく異なります。
多くのクリニックは正規の製剤を導入して適切に管理しているかと思いますが、中には海外からの個人輸入などで安く薬剤を仕入れ、管理方法も不十分であるといったケースもあり、こうした不適切な流通や保管がされていると薬品の品質が低下してしまい、トラブルに繋がりやすくなります。
特に、あまりにも安い価格で治療を行っているようなクリニックではこうした低品質な薬剤を使用している可能性も考えられますので、適切なものを使用しているかなどしっかりとカウンセリングで確認するようにした方が良いでしょう。
②デメリットも含めてしっかりと説明してくれる
医師の技術力などを治療前に判断する事は難しいですが、治療前のカウンセリングでしっかりと治療のデメリットや副作用などマイナス面を含めて説明してくれるクリニックは、裏を返せば十分にリスクを認識し、気を配って治療を行ってくれる可能性が高いと考えられます。
逆に治療のいい面ばかりを強調して高額な契約にしようとする場合は注意が必要で、特に治療前のカウンセリングや案内が、医療資格を持たないカウンセラー中心に行われているようなケースでは、安全ではない治療や不必要な内容が多く含まれている可能性がありますので気を付けた方が良いでしょう。