女性特有の口臭

一言で口臭といっても、その原因は様々です。その中には女性特有の口臭も見られ、生理的なものと病的なものの二つにわかれますが、女性特有の口臭は生理的口臭です。

 

この発生にはホルモンのバランスが大きくかかわっています。唾液が分泌される腺はホルモンの影響を受けやすいものであり、ホルモンの分泌量が減ったときにはそれと連動して唾液の分泌量も減ってしまいます。女性の体はホルモンの増減が非常に大きいことから、時期によっては口臭が強くなる可能性があります。

 

まず最初に月経前や月経時が挙げられます。女性ホルモンのひとつとしても知られているエストロゲンですが、月経前や月経中にかけては分泌量が最少となります。これに伴って、この時期には唾液の分泌量も減ってしまうでしょう。それに加えていらいらしたり不安感が募りやすい時期でもあり、口の中は渇きがちになります。

 

これらが原因となって臭いが出やすいとも言われています。そして妊娠中にも同じようなことがいえるでしょう。妊娠中には、ホルモンの分泌量が通常と比べた場合には10倍にも30倍にもなります。ホルモンのひとつエストロゲンは、歯周病菌を投手食させやすい特徴があり、これによって妊娠中には甲州が出やすくなるともいわれています。

 

さらには妊娠中につわりを感じる人も多く、これによって歯磨きをはじめとしたオーラルケアが満足にできなくなってしまって、臭いを強めることにもつながります。そして閉経前後にも女性特有の口臭が現れやすいと言えるでしょう。いわゆる更年期になると、女性ホルモンは急激に減少していきます。これに合わせて唾液の分泌量も減っていくため、臭いが出やすくなってしまいます。

 

女性の場合には男性と比べるとダイエットをする人が非常に多く見られます。食事の回数を減らしてしまうと、唾液の分泌量も減ってしまい、これが臭いにつながることもあるでしょう。そもそも食事制限を過度に行ってしまうと不健康であり、たとえやせたとしても口臭が強くなってしまえば意味がなくなってしまいます。バランスの良いダイエットを心掛けることが大切だと言えるでしょう。

 

そして近年では働く女性にも口臭のリスクが増加しています。働く女性の中には、食事よりも睡眠に時間を充てたい、残業で夕食の時間が夜遅くなるので朝はおなかがすかないなどの理由で、朝食を食べない人が増えています。朝食を食べずに飲み物だけになっている場合には、咀嚼の機会もなくなり唾液の分泌量がへってしまうことから、雑菌を繁殖させることにもつながります。朝食をしっかりとることによって、口臭のリスクを減らすことにつながるでしょう。