臭い玉とは?
臭い玉は喉の奥に発生するもので、その正体は細菌や白血球の死骸が集まってできた固まりです。人によっては下水の臭い、あるいはニラやにんにく系のニオイと、様々に表現される臭気を放つのが特徴です。
この玉の正式な名前は膿栓で、いわゆる扁桃腺の部分に発生することがあります。咽喉の扁桃には、外部から侵入してくる細菌やウイルスを攻撃する機能があり、体内への侵入を防いでいます。これにより、扁桃の表面にある腺窩という穴に細菌、白血球の死骸などが溜まって臭い玉が形成されるわけです。膿栓の大きさは小さいと数mm、大きいものとなると1cmくらいのサイズになります。
色は黄色か乳白色で、潰れることによって独特の臭気が発生します。名前からも分かりますが、膿栓は膿が栓のようになったものなので、当然ながら膿に準じる臭いを含んでいます。実のところ、この臭い玉自体は誰にでも発生しますし、気がつかないまま喉の奥に潜んでいることが珍しくないです。風邪を引いている時に咳やくしゃみをすると、その反応で体外に飛び出して初めて臭い玉に気がつくことがあります。
口の外側から見つけにくい位置に存在するので、日頃からこれを確認するのは困難です。しかし、小まめにうがいをしたり空気の乾燥を防げば、膿栓の発生や成長を抑制することが可能です。うがいには殺菌作用を持つお茶が理想的で、口腔内の雑菌繁殖を抑制しつつ、喉の奥の汚れを落として清潔に保てます。
また、歯磨きも基本的で予防に大切ですから、毎日しっかり磨いて食べかすを除去しましょう。舌先を使って取り除く方法もありますが、疲れたり傷める恐れがあるので、無理はしない方が賢明です。それと、物理的に臭い玉を取り除こうとすると、粘膜を傷つけてしまいますから、硬い棒などでは取らないように要注意です。
膿栓は時間と共に自然に排出されるので、取らなくても特に問題はないといえます。ただ、突然飛び出して臭気を発しますから、それを苦手とする人には厄介な存在です。室内を加湿して埃が舞うのを防いだり、定期的に鼻うがいをすることである程度抑制できます。
最終手段ではありますが、扁桃を切除してしまえば、発生そのものが根本的にかなり抑制されます。手頃な対策としては、容器を押すことで水がノズルから飛び出す丸型洗浄で洗い流したり、耳鼻咽喉科で取ってもらう方法が挙げられます。お風呂のシャワーを喉の奥に当てる方法もありますが、これは誤って水を飲み込む恐れがあるので気をつけましょう。