口から便のニオイがする?そのメカニズム

男性であれ女性であれ、口臭の悩みを抱えながら生活している人は、決して少なくないと言われています。場合によっては、口臭が大変酷くなってしまうことさえあるものです。口から便のニオイがするかと思うほど口臭が酷い場合、是非とも知っておきたいのは便臭を引き起こすそのメカニズムでしょう。

 

便臭とも呼ばれるニオイのメカニズムを理解するためには、まずそのニオイがどこから発生しているかを考えなければなりません。基本的に口臭と言う場合、そのニオイを引き起こす原因には様々なものがあると言われています。例えば、何らかの病気が原因となっている場合もあれば、口腔内が清潔でないためにニオイが発生する場合もあります。

 

しかし口から便のニオイがするといった便臭がある場合、その原因は単に口腔内にあるというわけではないと考えることができます。口臭のもう一つの原因として腸内環境を挙げることができ、便秘も大きな要因になると言えるのです。

 

一般的に言って、人の大腸には善玉菌や悪玉菌、日和見菌と呼ばれる三種類の菌が存在しています。便秘などによって、腸内の悪玉菌が増えると、腸内環境は悪化してしまうのです。特に便臭の原因となるものと言えば、アミンやインドール、さらにはスカトールといった成分ですが、便秘などで多くの老廃物が体内に残ってしまう場合にこれら悪臭成分も体内を循環することになり口臭として出てくるというわけです。

 

さらに、人の腸内では余分な老廃物が便となって出ていきやすいように、腸から水分が吸収される仕組みになっています。ところが体に取り入れる水の量が少なくなると、便が硬くなってしまう結果になり排出するのが大変な状況になります。仮に数日間排便がなく、老廃物が体内に蓄積されたままの状態であるなら、一体どうなってしまうのでしょうか。容易に想像できることですが、口から便のようなニオイが出てくるというわけです。

 

加えて、口から便のような便臭がする場合、もう一つ考えられる点は、胃における消化能力が低下していることによる腸への負担でしょう。通常であれば、口から食べた物は胃で消化・分解され、腸で栄養分を吸収することになっています。ところが、胃の消化能力が低下しているような場合は、胃では消化・分解しきれなかった物が腸まで届き、老廃物の量を増やすことになってしまうのです。こうして腸内の悪臭成分が増えると、口から便のニオイがするようになるというわけです。