EDの原因について

EDの原因は大きく分けて、以下の4つに分類されます。

 

心因性ED

心理的、精神的なストレスが原因で起こるEDで、年齢の若い方でも症状が出る場合がある。20~40代に多い。

 

体の機能には問題がないけど、強いストレスや精神的ダメージがあると、脳内の神経伝達物質が減少し、情報の伝達に支障が起こります。

 

そのため、せっかく視覚や触覚で性的刺激があっても、脳から陰茎にしっかりと伝わらず勃起できなくなり、中折れなどの症状として現れます。

 

朝勃ちがあり、オナニーもできるのに、肝心の性行為ができない場合、心因性と判断されます。

 

ではストレスとは具体的にどんな種類があるのか?大きく分けると現実心因と深層心因に分かれます。

 

現実心因

本人が自覚できるタイプの心因です。

  • パートナーとの関係
  • 不妊治療・妊活でのプレッシャー
  • 経験不足による焦り・緊張
  • 女性へのコンプレックス
  • 過度・間違ったマスターべーション
  • 仕事や日常生活
  • EDになった事へのストレス

 

深層心因

本人がなかなか自覚できないタイプの心因です。

  • 性行為への不安や嫌悪感
  • PTSD(心的外傷後ストレス障害)
  • 自身の体や女性へのコンプレックス
  • 幼少期のトラウマ

 

若い方の場合、加齢にともなう体の問題がない分、心因性が多いと言えます。

 

器質性ED

血管、神経、内分泌環境など身体の障害が原因で物理的に勃起できなくなるEDです。肥満や糖尿病や高血圧などの疾患が現れる年代に多く見られる。50~60代に多い。

 

主に器質性EDは以下が原因で起こります。

 

血管の障害

  • 加齢による動脈硬化(血管の老化)
  • 生活習慣病(糖尿病、脂質異常症、高血圧など)
  • 外科手術や事故で血管が損傷(交通事故や前立腺肥大の手術など)

勃起(勃起の維持)には、陰茎へ多くの血流を必要とするため、加齢や血流が悪化する疾患はEDの原因となります。
陰茎内の海綿体の動脈は体の中でも最も細く、動脈硬化による変化の影響を受けやすい傾向にあります。

 

神経の障害

  • 神経障害(てんかん、脳卒中、パーキンソン病、多発性硬化症など)

性的刺激を陰茎に伝達する神経に障害がある場合も、勃起の妨げとなります。
事故や手術、パーキンソン病などが原因で神経障害となり、EDの原因になる場合もあります。

 

その他

  • 内分泌系の機能低下(テストステロン減少など)

加齢や運動不足が原因で男性ホルモンのテストステロンなど内分泌系の減少も起こるようになります。

 

混合性ED

器質性EDと心因性EDが密接に関わったEDで、高齢になると現れやすく、原因が複数のため、治療が困難な場合がある。40~60代に多い

 

例を挙げると、

 

  • 加齢による動脈硬化や高血圧などの血管の障害
  • 仕事で役職や立場が変わり責任が重くなる
  • 介護や子供の自立など、家庭やプライベートでのストレスなどが重なる

同じ時期にこれらが重なることで混合性EDになる場合があります。

 

薬剤性ED

特定の薬剤の服用で起こるEDで、薬剤の使い方など指導を受ける必要がある。年齢に関係無し

 

うつ病などの精神疾患の治療薬は、脳の神経伝達に影響するため、副作用でEDの症状が現れる場合があります。

 

以下は薬剤性EDになる可能性がある医薬品の例です。

  • 精神安定剤
  • 抗うつ薬
  • 睡眠薬
  • 向精神薬
  • 降圧剤
  • 男性ホルモン抑制剤
  • ステロイドなどアレルギー用剤 など

EDの原因の多くが、心の問題や加齢などの男性機能の低下と勘違いされる事が多く、上記以外にも服用している薬が原因でEDになる場合もあるので、自己判断は避け専門の医師にご相談ください。