ほくろの種類
ほくろは「黒子」とも書かれ、一概に悪いものではありません。
ほくろをチャームポイントとしている方もいらっしゃいますが、コンプレックスに感じている方も多いのではないでしょうか。
また、一言で「ほくろ」と言っても、種類は様々です。
ここでは、ほくろの種類や治療方法についてみていきましょう!
ほくろの種類
母斑細胞母斑
ほくろの種類は様々ですが、ほくろ(母斑細胞)が増殖している場所により、次の3タイプに分類されます。
境界母斑
表皮と真皮の境界部分で母斑細胞が存在します。
メラニン色素の産生が盛んで、黒くて平坦なほくろに見えます。
複合母斑
表皮・真皮境界部分から真皮の浅い部分にかけて母斑細胞が存在します。
メラニン色素の産生も盛んで、黒または茶色で隆起したほくろに見えます。
真皮内母斑
真皮内にのみ母斑細胞が存在します。メラニン色素の産生は乏しく、肌色または薄茶色、あるいは灰色の隆起したほくろに見えます。
先天性色素性母斑
うまれてすぐに見つかるほくろです。
平坦なものから盛り上がるもの、太い毛が生えたもの等、様々な形のものがあります。
黒アザのように見えることもあります。
中には直径が20cmを超えるような大型のものもあり、巨大先天性色素性と呼ばれます。
巨大色素性母斑では、数%の確率で悪性黒色腫(皮膚のがん)が発生することがあります。
サットン母斑
黒い色をしたほくろの周囲が、白く色が抜けた状態になっているほくろです。
小児に生じる良性のほくろ(複合母斑)の一種ですが、短期間で大きく成長することから、悪性黒色腫との鑑別が重要です。
スピッツ母斑は、比較的若い人に生じること、顔面にできやすいこと、短期間で直径1cm程度まで成長後は徐々に自然消退することもあること、などが特徴です。
悪性黒色腫と鑑別するために、手術により摘出して病理診断を行う場合もあります。
青色母斑
真皮内でメラニン細胞が増殖している状態で、通常のほくろよりも色が青黒く見えます。
多くは幼少期に出現して、ゆっくりと大きくなります。
通常は直径1cm以下のやや硬い青色から黒色調の小さなしこりです。
原則として悪性化することはありませんが、青色母斑で大きいものは悪性化する可能性もあります。
真皮内でメラニン細胞が塊を作って増殖していますので、このほくろに対するレーザー治療はあまり効果が期待できません。
ほくろに似ている他の腫瘍
脂漏性角化症
老人性イボともよばれます。
早ければ30歳代から、主には40歳以降に出現して加齢とともに増える皮膚の良性腫瘍です。
体内のどこにえも出来る可能性がありますが、人に映ることはありません。
シミが少し盛り上がったように見えるものですが、隆起の程度はさまざまです。
紫外線と皮膚の廊下が原因となるので、
・野外でスポーツや仕事をしている人 ・色白の女性で外出中に化粧や日焼け止めを使わない人 ・日焼けサロンに行く人
は注意が必要です。
基底細胞上皮腫
高齢者の顔面に見られることが多い、皮膚癌の一種です。
黒い色をしているので初期にはほくろと間違われることがありますが、放置すると大きくなり、中心に潰瘍を生じる場合が多く見られます。
転移することは稀ですが、正常な組織を破壊しながら増殖するので、早期の手術により切除する必要があります。
悪性黒色腫
「ほくろの癌」のことで、メラノーマともよばれます。
悪性度が高く、進行すると転移することもあります。
日本人の場合は、手の平や足の裏、手の指、足の指(爪を含む)等、手足の端末部に生じることが多いです。
以下の兆候が見られる場合は、注意が必要です。
・形が左右非対称で変化してきている
・黒、茶、青色等、色が多彩で濃さにムラがある
・大きさが6mmを超える
気になるほくろがある場合には、皮膚科専門医にご相談ください。
軟性線維腫
首や脇の下、体幹部分にできやすい、良性の腫瘍です。
肌色で皮膚から少し飛び出ている柔らかいしこりです。
年齢とともに大きくなったり、数が増えたりして目立つこともあります。
神経線維腫
肌色か赤い色で、少し腫れている柔らかいしこりです。
神経線維腫が全身に発生する場合は新経緯繊維症(レックリングハウゼン病)とよばれます。